新製品開発において、電子機器の設計・試作は、時間も技術も要する項目です。日々、「いかに試作を効率的に進め、無駄なコストを抑えるか」「限られた期間内で高品質な製品を完成させるにはどうすれば良いのか」といった課題に直面していることでしょう。
この記事では、そのような課題にお悩みの方へ、解決に役立つ情報をお届けします。
スムーズな電子機器の設計・試作に、ぜひお役立てください。
電子機器設計において、試作プロセスをいかに効率的に進めるかは、製品開発全体の成功を左右する重要な課題です。ここでは、電子機器の試作を効率化するための具体的なポイントについて解説いたします。
試作は、設計した電子機器が意図通りに機能するか、安全性や信頼性は確保されているかなどを検証するうえで重要な工程です。この試作が非効率だと、開発期間の長期化やコストの増大を招いてしまいます。製品化を目指す場合、市場投入機会を逃してしまうリスクもあるのです。そのため、試作の各工程において、無駄を排除し、最大限の効率を追求することが求められます。
電子機器の試作プロセスを効率化するためには、多角的な視点からのアプローチが必要です。特に、タイムマネジメント、リソースの最適化、そしてデジタル化の推進が重要な鍵となります。
試作段階でのタイムマネジメントは、プロジェクト全体の期間を管理するうえで極めて重要です。具体的な目標設定と厳密なスケジュール管理を行うことで遅延を防ぎ、計画通りに開発を進められます。
また、進捗状況の可視化も重要です。プロジェクト管理ツールなどを活用し、試作の進捗状況をリアルタイムで可視化しましょう。
試作に投入するリソース(人材、設備、予算)を最適化することも、効率化には欠かせません。無駄なリソース投入はコスト増につながり、不足は遅延を引き起こします。
各工程における専門人材の適切な配置はもちろん、外部パートナーの活用や予算の適切な配分を行うことで、より効率的に進められます。
現代の電子機器設計において、デジタルツールの活用は効率化の強力な推進力となります。
CAD/CAE/CAMの活用はもちろん、シミュレーションによる事前検証、データ連携の強化などを行って、できるだけ作業を効率化していきましょう。
電子機器設計・試作において、コスト管理は重要な任務です。
実際にどのくらいのコストがかかるのかは、製作したい電子機器の詳細によって異なるため、一概に相場はいくらといえません。しかし、自社で行うにしても外注するにしてもある程度の費用はかかるため、コストを最適化する方法を把握しておきましょう。
最も重要なのは、試作に入る前の段階で、製品の機能、性能、コスト目標などを詳細に決めておくことです。要件が曖昧だと、開発途中で設計変更が頻繁に発生し、その都度、基板の再製造や部品の再調達、再実装が必要となり、大きな追加コストが発生してしまいます。綿密な計画と要件定義は、結果的にコスト削減につながるのです。
試作の際は、可能な限り市場で広く流通している汎用部品や標準部品を活用しましょう。これらは一般的に単価が安く、入手も容易です。特殊な部品やカスタム部品は、性能や機能面で必要不可欠な場合に限定することで、部品費全体を抑えることができます。
一度の試作ですべての機能を網羅しようとせず、その試作で何を検証したいのか、目的を明確にし、範囲を限定することがコスト削減につながります。例えば、初期の試作では主要な機能のみを実装したプロトタイプを作成し、基本動作が確認できたら次の段階で詳細な機能を追加するといった方法が有効です。試作回数を減らすことにもつながります。
電子機器の試作にかかる期間は、コストと同様に非常に重要な管理項目です。試作期間が長期化すれば、製品の完成が遅れるだけでなく、コスト増にもつながります。ここでは、電子機器の試作にかかる期間を左右する要因を解説します。
電子機器の試作が完了するまでの期間は、多くの要因によって変動します。数か月で終わることもあれば1年以上かかることもあり、難しいものだと2~3年かかることも珍しくありません。
電子機器の試作にかかる期間は、以下のような要因で変わってきます。
電子機器の設計が複雑であればあるほど、設計に要する期間は長くなります。特に、新規性の高い回路設計、多層基板設計、複雑なメカ設計(筐体など)が必要な場合、設計と検証の繰り返しが増え、その分試作に入るまでの期間が延びる傾向があります。
試作に必要な電子部品の中には、調達に数週間から数か月を要するものも存在します。特定のメーカーの特殊なICや、品薄になっている汎用部品などは準備に時間がかかり、試作全体の期間に大きな影響を与えます。
基板の製造、部品の実装、筐体の加工、そしてそれらを組み合わせて試作品を組み立てる作業にかかる期間です。これらは、試作品の複雑性、発注数量、依頼する工場の稼働状況などによって変動します。特に、手作業での実装が必要な場合や、特殊な加工を要する場合は、期間が長くなる傾向があります。
試作品が完成した後、その性能や機能、信頼性を確認するための各種試験にかかる期間です。試験項目が多岐にわたる場合や、長時間の耐久試験が必要な場合、あるいは外部認証機関による試験が必要な場合は、その分期間が長くなります。
この他にも、外注する場合はやり取りにかかる時間があったり、そもそも納得のいく設計ができなくて試作に進めなかったりと、様々な要因が考えられます。
設計と開発を可能な限り同時に進めたり、責任者を明確にして意思決定を迅速に行ったり、試作期間を短縮させる工夫を行うことが重要です。
この記事では、電子機器の設計・試作における効率化、コストに影響する要因、そして試作期間を短縮する具体的な方法について解説しました。これらの要素を戦略的に管理することが、製品開発を成功へと導くうえで不可欠です。
電子機器の設計・試作を外注したいとお考えでしたら、合同会社いちのせきワークスへご相談ください。合同会社いちのせきワークスでは、お客様のイメージや希望する仕様にもとづき、PoC(概念実証)設計試作支援、製品開発支援、専用装置・治具の設計製作など幅広く手掛けています。
電気・制御系は提携先と連携して行いますので、どのような電子機器の設計でも、まずはお気軽にご相談ください。
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