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コラム

 

ヘルスケア機器開発の受託・設計のプロセスは?
費用の最適化についても解説

一般的な機器開発のプロセスは?受託開発・設計の依頼前に知っておきたい基礎知識

「ヘルスケア機器開発のリソースがないため、専門の会社に依頼したい」「受託開発にはどのくらい費用がかかるの?」「ヘルスケア機器開発で注意したいポイントとは?」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、ヘルスケア機器の受託開発・設計依頼をお考えの方へ、一般的な機器開発のプロセスや、費用の内訳や最適化方法、品質維持のポイントについて解説します。

高品質な機器開発の実現に、ぜひお役立てください。

ヘルスケア機器の受託・設計プロセスは?一般的な機器開発の流れ

ヘルスケア機器の受託・設計プロセスは?一般的な機器開発の流れ

ヘルスケア機器開発では、人々の健康や生命に直接関わる機器の場合、一般的な工業製品とは異なるプロセスと品質基準の遵守が求められます。受託開発を利用する際はスムーズに進めるためにも、一般的なプロセスを把握しておきましょう。

ここでは、ヘルスケア機器開発の典型的なプロセスと、各ステップで特に重要となるポイントについて解説いたします。

ヘルスケア機器開発特有のプロセスと留意点

医療機器の場合、そのリスクレベルに応じて適切な規制要件(例:薬機法やISO 13485など)を満たす必要がありますが、ヘルスケア機器はこの限りではありません。受託開発パートナーには、これらの規制に精通し、開発の全プロセスにおいて適合性を確保する能力が必須です。設計から製造、販売後の安全管理まで、一貫した品質管理体制が求められます。

一般的な受託開発・設計のプロセス

ヘルスケア機器の受託開発は、一般的に以下のプロセスを経て進められます。

■企画・要件定義

ヘルスケア機器開発の最初の段階では、まずどのような機器を開発し、それがどのような課題を解決するのか、そのコンセプトを具体化します。製品化を目指す場合は、それと同時に競合製品や市場規模などを調査し、市場での競争優位性を評価します。

その後、実際にヘルスケア機器を使用するターゲットのニーズを深くヒアリングし、それを設計要件に落とし込みます。また、医療機器に該当する可能性がある場合は、クラス分類に応じて守るべきルールも把握したうえで、設計が実現可能か検討していきます。

■設計・開発

製品のコンセプトが固まったら、具体的な設計作業に入ります。ここでは、品質と安全性が最優先される点が特徴です。

具体的には、製品全体の構造や主要部品の設計を行う基本設計から、各部品の具体的な形状、寸法、材料、公差などを決定する詳細設計へと進みます。

■試作・検証

設計が完了したら、設計図面にもとづき、機能検証のためのプロトタイプ(試作品)を製作します。この試作品を用いて、機能試験、性能試験、耐久試験、安全性試験など、多岐にわたる試験を実施し、設計の妥当性を確認するフェーズです。

また、各開発フェーズの節目で設計レビューを実施し、専門家チームによる多角的な視点から設計の妥当性、リスク、規制適合性などを評価します。検証活動を通じて、設計が要件を満たしていることを客観的に証明します。

機器開発・製作だけ行う場合は、これで完了になります。量産化を目指す場合、医療機器であれば薬事申請を行ったり、生産プロセスを確立したりといった作業を経て完了です。

ヘルスケア機器開発の受託費用はどのくらいかかる?コストの内訳と最適化

ヘルスケア機器開発の受託費用はどのくらいかかる?コストの内訳と最適化

ヘルスケア機器は、ものによっては規制の対象になってしまうため、一般的な製品開発と比較してコストが高くなる傾向にあります。どのような機器を開発するかによってコストは異なるため、一般的な相場などはありません。

ここでは、ヘルスケア機器開発の受託費用の主な内訳と、それを最適化するための方法について解説します。

ヘルスケア機器開発の受託費用を左右する要因

ヘルスケア機器開発の費用は、プロジェクトの特性によって大きく変動します。主な要因は以下の通りです。

  • 機器の複雑性と機能性
  • 開発範囲と専門性
  • 試作回数と評価プロセス
  • 納期
  • 受託会社の規模と実績

どのような機器を開発するかはもちろん、何回試作を行うか、どのくらいの期間がかかるかによってもかかるコストは異なります。

また、ヘルスケア機器といっても医療機器に該当する可能性がある場合は、難易度が高い分、必要な費用も高くなります。

費用の内訳と一般的な構成

ヘルスケア機器開発の受託費用は、主に以下の項目が含まれます。

■設計工賃(人件費)

企画、要件定義、機械設計、電気設計、ソフトウェア開発、リスクマネジメント、品質管理など、各工程に携わる人材にかかる費用です。基本的には時間単価×工数で費用が算出されます。

■部品費・材料費

試作や製品に実際に使用される電子部品、機構部品、樹脂・金属材料などにかかる費用です。

■試作・評価費

プロトタイプの製作費用、各種試験(機能試験、耐久試験、環境試験、安全性試験など)の実施費用、およびその評価分析にかかる費用です。外部の試験機関を利用する場合は、その利用料も加算されます。

開発コストを最適化する方法

高額になりがちなヘルスケア機器開発のコストを最適化するためには、初期段階での要件の明確化が重要です。途中で大規模な仕様変更が発生すると、これまでの設計や試作が全て無駄になってしまうため、事前にできるだけ固めておく必要があります。

また、ゼロからすべてを開発するのではなく、実績のある既存の技術や、汎用性の高いモジュール、あるいはプラットフォームを活用することで、開発コストと期間を大幅に削減できる可能性があります。

その他、開発プロセス全体を効率的に管理することも、コスト最適化のために重要です。

ヘルスケア機器の品質を維持するためのポイント

ヘルスケア機器開発において、品質の確保は最も重要な要素です。ここでは、ヘルスケア機器の受託開発において、品質を高いレベルで維持するための重要なポイントについて解説します。

ヘルスケア機器における品質の重要性

ヘルスケア機器の品質は、利用する人の安全に直接影響を与えるため、その重要性は他の製品よりも高いといえます。不適切な設計や製造上の欠陥は、健康被害につながりかねないため、開発の全プロセスを通じて、最高水準の品質が常に維持されなければなりません。これは、単なる製品要件を超え、社会的な責任として捉えるべきものです。

品質を確保するための設計・開発上のポイント

ヘルスケア機器の品質は、製造段階だけでなく、その前段階である設計・開発のプロセスが非常に重要です。

  • QMS(品質マネジメントシステム)の遵守
  • リスクマネジメントの徹底
  • 設計レビューと検証の強化
  • トレーサビリティの確保

など、開発するヘルスケア機器の種類に応じて、設計段階から様々なポイントを考慮しておく必要があります。

ヘルスケア機器開発の受託・設計依頼なら

この記事では、一般的なヘルスケア機器の受託開発・設計におけるプロセス、開発費用の内訳と最適化の方法、そして製品品質を維持するための重要なポイントについて解説しました。

ヘルスケア機器の受託開発・設計なら、合同会社いちのせきワークスへご相談ください。合同会社いちのせきワークスでは、PoC設計試作支援、製品開発支援、装置設計、事務機・光学機器、音響・放送機器、ヘルスケア機器開発など、様々な分野のご依頼に対応可能です。

受託開発に関するご相談や、プロセス、費用、品質などに関する具体的なご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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